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職員のライフステージに寄り添う職場環境の整備を

  • みそら保育園さん
  • いわき市
  • 私立/ 保育所
  • 社会福祉法人育英会

【所在地】 いわき市勿来町酒井北ノ内4

【職員数】18人

【利用定員数】60名

【URL】http://misorahoikuen.net/

きっかけは働く女性ならではの視点

いわき市内の民間企業に勤務した後、夫の両親が運営する保育園に2001年から事務長として着任した伊藤幸恵さん。「その頃はまだ就業規則も十分ではなく、産休制度はあっても育休制度までは十分に整っていませんでした」と話します。当時は結婚や出産を機に退職する人が多い時代でしたが、次第に仕事を続けたいという職員が増えてきたため、子育てと仕事が両立できる環境づくりが必要だと感じるようになったといいます。伊藤さん自身も出産後、1か月半で職場復帰したものの身体が追いつかず、育休取得の必要性を痛感していました。そこで、自分のように無理な働き方を職員にはさせたくないと、2002年に就業規則を大幅に改定しました。

 

■ 取り組みの流れ

 

 

事務長:伊藤 幸恵さん

新しい就業規則の作成には、努力義務も含めて法で定められていることをベースに、さらに自園で必要と思われる規則を+αで付け加えていったといいます。

 

 

就業規則にある制度は “使って当たり前”

2002年の改定では育休制度の導入はもちろん、時短勤務は子の就学前までと定め、有給休暇を1時間単位で取得できるようにしました。「改定しても実際に職員に使ってもらわないと意味がないので、職員には会議で新しい就業規則について説明し、しっかりと周知しました」と話す伊藤さん。2016年には1時間単位の有給休暇取得を30分単位で取得できるように改定し、さらに同年、いわき市で第一号となるイクボス宣言も行いました。

また有給休暇取得に関しても、主任クラスの先生に積極的に使ってもらったり、2か月に1度は有給休暇の残日数をメモに書いて主任の先生に渡し、取得の少ない先生に伝えてもらうようにしたりと、取得しやすい環境づくりにも努めています。これらの取り組みが評価され、2017年にはいわき市女性活躍推進企業の認証を受けました。

 

有給休暇の届出用紙と有給休暇取得時間の管理表。届出用紙の事由欄は、書いても書かなくてもOK。休む理由よりも取得することを優先しています。

 

 

女性活躍推進企業の認定式の様子

 

 

 

先輩職員の働く姿が次世代のロールモデルになれば

働きやすい職場づくりに取り組み、(県外への転居を除き)結婚や出産での退職者がゼロになったというみそら保育園。「私の子どもも園にお世話になったので、現場の先生には尊敬と感謝しかありません。だからこそ、先生たちのために何ができるのかを常に考えています」と話す伊藤さん。「これからは先輩職員が良きロールモデルとなることで、若手職員には先輩の働き方を学んでもらい、結婚や出産を経ても働けるという安心感につなげてほしいと思います。さらに妊活や介護など、職員の多様なライフステージに寄り添う工夫をし、より職員が働きやすい環境をつくっていきたいと考えています」と伊藤さん。職員を大切に想う気持ちが、働きやすい職場づくりの取り組みにつながっていました。

 

日頃から休みの先生がいることを前提にフリーの職員を配置しています。さらに職員が急なお休みになったとしてもお互い様の精神でサポートし合い、良好なチームワークができているといいます。

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