■ プロフィール

大熊町出身。小学2年生の時に被災し、田村市に避難。高校卒業まで田村市で過ごす。卒業後は宮城県仙台市の専門学校に通い、令和5年に新卒でたんぽぽ保育園に就職。その後、園長先生からの紹介で「福島県県外保育士移住促進事業」という制度を知り活用した。現在2年目で、今年は1歳児クラスを担当している。保護者の方に頼られる保育士を目指して奮闘中。

Q　保育士になりたいと思ったきっかけは何ですか

小学生の時に行った保育士の職場体験がきっかけです。私は5人姉妹の一番上で、小さい頃から子どものお世話をするのが好きでした。職場体験の時に赤ちゃんや小さい子どもと遊んだり、触れ合ったりすることが楽しくて、その頃から将来は保育士になりたいと思っていました。小学校の時に抱いた夢が叶って、とても嬉しいです。

Q　就職活動はどのように行いましたか

仙台市の専門学校へ進学し、就職するタイミングで仙台市の保育所で働くか田村市に戻るか迷っていました。戻るなら当園に就職しようと前から決めていたので、すぐに新卒採用枠があるか電話をかけました。すると、ちょうど1名保育士を採用する予定があると聞いてとてもうれしくなりました。その後、園長先生からの紹介で「福島県県外保育士移住促進事業」※という制度を知り活用しました。当園を選ぶきっかけになったのは東日本大震災です。被災し、田村市に避難した際、妹がまだ小さく、預けられる保育所がありませんでした。困っていた時に冨塚園長と出会い、妹が当園に通うことになりました。私も送り迎えなどをしていたので、冨塚園長とは顔馴染みでした。自分たちが困っていた時に助けていただいた恩返しをしたいと思い、当園で保育士として働こうと決めていました。人と人との繋がりがあり、今こうして自分の夢が叶っていると実感しています。

Q　夢だった保育士となり、日頃感じるのはどんなことですか

子どもは1日1日で成長するということを実感しています。昨日までハイハイをしていた子どもがつかまり立ちをしたり、1人でご飯を食べられるようになったりと予想しているよりとても早く成長していきます。子どもが「できた」という瞬間に立ち会うことができ、私自身もとてもうれしく、やりがいを感じる瞬間でもあります。

Q　挑戦してみたいこと、今後の目標を教えてください

今年で2年目ということもあり、保育の流れはつかめてきましたが、まだわからないこともあります。保護者の方から保育に関しての質問があった際に自信を持って答えられるようになること、そして頼られる保育士になることが今の目標です。まだ手探りの状態ですが、自分が目指す理想の保育はこういうものだと言えるようにもなりたいです。

Q　これから保育士や子育て支援員を目指す方に対してメッセージをお願いします

保育の仕事は楽しいだけではなく、大変なこともあります。ですが、子どもが大好きな人にとってはこれ以上の仕事はないと思います。私自身プライベートで嫌なことがあっても、子どもたちの笑顔を見たら忘れてしまうくらいです。保育士を目指している方は、就職する際に活用できる制度を調べてみることをおすすめします。いったん福島県を出た方や県外に住んでいて福島県で就職を考えている方、ぜひ一緒に福島県で子どもたちの成長をサポートしてみませんか。

※「福島県県外保育士移住促進事業」について

• 移住支援金の支給…県外から移住して県内保育所等に就職し、1年以上勤務した保育士に対し、移住支援金（30万円）を支給する。

• 就職活動助成金の支給…県内保育所等への就職を希望する県外在住の保育士（保育士登録見込者を含む）に対し、県内保育所等で行う実習や就職活動に要した費用を助成する。

Message これから保育士として働きたいあなたへ

代表取締役 園長

冨塚 光恵（とみつかみつえ）さん

職員の「やりたい」をサポート。働きやすい環境があります

石田さんは昔から顔馴染みで、たんぽぽ保育園に就職したいと電話がかかってきた際とてもうれしかったのを覚えています。まだ2年目ですが、1人ひとりにていねいに寄り添う姿はとても頼もしく、私だけでなく他の先生もとても感心しています。安心して役割を任せることができています。

保育の仕事は子どもの人生に関わるとても大事な仕事です。大変なこともあるかと思いますが、仕事中に子どもの「できた！」瞬間に立ち会えることもあり、子どもが好きな人にとってはやりがいを感じる職業だと思います。当園のように各先生の「やりたい」をサポートする施設もあるかと思うので、一度見学してみて、自分に合う就職先を探してみるのはいかがでしょうか。

【法人名】株式会社 kirari

【保育園名】たんぽぽ保育園

【所在地】田村市船引町船引字時ノ宮59-1

【職員数】9名（令和6年9月現在）

【利用定員数】18名

【URL】https://tanpopo-kdg.com/

令和6年11月発行