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ICT導入を推進することで働きやすさと業務効率化の両立が可能に

  • 幼保連携型認定こども園のぞみの花こども園さん
  • 福島市
  • 私立/ 認定こども園
  • 社会福祉法人 愛和会

【所在地】福島市北沢又字下台前2-12

【職員数】20名

【利用定員数】80名

【URL】https://www.aiwakai-nozomi.com/

残業なしを基本とし、職員の負担軽減を図る

福島市内で2つの保育園、1つの認定こども園、2つの学童クラブを運営する社会福祉法人愛和会。令和2年に開園した幼保連携型認定こども園「のぞみの花こども園」は、近隣に小中学校や老人保健施設、診療所などがある、教育・福祉が充実した地域に位置しています。新しさの残る園内には広々とした保育室やホール、ロフトにある絵本室、クライミングウォールなど、園児の創造性を育むような遊具などを設置したほか、乳児のプレイルームもあるカフェを併設し、子育て支援事業を行う地域に開かれた園を目指しています。また、復興公営住宅が近くにあることから地域住民との交流を積極的に行っていて、園の夏祭りに加わってもらったり、一緒にわらじ祭りで使うわらじを作ったりするなどしています。

職員は20代から70代まで幅広く在籍し、多様性を受け入れる社会や働き方改革の実現を目指し、誰もが働きやすい職場をつくることに注力していると園長の並河智子さん。職員の負担軽減のため残業なしを基本とし、勤怠管理システムを導入して出退勤時間をチェック。業務時間を見える化できたことで、自分の仕事の仕方を客観視できるようになり、プライベート時間も確保できるようになりました。

 

理事長・園長 並河 智子(なみかわともこ)さん

事務長 並河 暢彦(なみかわのぶひこ)さん

併設のカフェではさまざまなイベントを開催しているほか、令和6年9月から週1回定期的に地域開放する取り組みがスタート。「地域との交流にも力を入れていきたい」と話す並河園長と並河事務長。

 

ICT化を進め業務の効率化を実現

負担軽減策の1つとして、開園以来ICT化の推進に取り組んできた同園では、園児の登園管理に利用していたシステムを応用しました。2年目から補助金を活用して本格的な導入を進め、睡眠チェックや日誌、会議録、職員の給与明細や源泉徴収票の発行もICT化しました。また、各クラスに配置したタブレットで連絡帳を入力し、保護者もスマートフォンを使って入力することで、お互いの手書きの負担を減らしながらもしっかりと記録として残すことを実現しました。

導入当初は、初期登録や使い方の説明が大変だったと事務長の並河暢彦さん。並河さんが以前勤めていた職場ではすべてがICT化されていたため、保育現場に残る手書き文化とのギャップに驚き、ICTの導入を進めることを提案。「タブレットの操作に慣れていない職員は不安を感じていたようですが、一人ひとりに丁寧に説明したことで、慣れれば便利だと感じているようです」と言います。文書を印刷して配付するという手間がなくなり、業務効率化だけでなく、文書の紛失もなくなったと並河事務長。「今後はマニュアルを作りだれでも使えるような仕組みづくりを進め、各園で解決できるよう権限の移譲もしていきたい」と話します。

 

PCスキルの高い若手職員がほかの職員に教えることで、安定した運用ができるように

 

誰もがスキルアップできる職場づくりが大切

どの職種の職員もいきいきと活躍できる職場、無理なく働きながらスキルアップできる職場を目指す同園。現在育児休暇からの復帰は100%で、固定勤務や時短勤務など、それぞれの事情に合わせて対応することで、キャリアを途切れさせることなく働けるようサポートしています。一度退職して戻ってきた職員や、50代で採用された未経験者もいるそうで、周りがフォローしながら働く環境を整えているので、安心して働くことができます。

また、今年度は法人全体で9人の新卒者を採用。園全体で育てることで安心して働いてもらいたいと、6年度は3園合同の保育園内研修で、劇団四季のミュージカル鑑賞を行うなど、若手職員の育成にも力を入れています。「働きやすい職場には、待遇だけでなく、スキルアップできる体制や雰囲気づくりが必要です」と並河園長。ブランクがある人は初めは大変かもしれませんが、コミュニケーションを取り合いながら成長していけるので、安心して一歩踏み出してほしいと話していました。

 

 

 

手芸が得意という新人職員が、ほかの職員に教えることで自信をもってもらおうと手袋シアターの講習会を開いた

幅広い年代の職員や外国籍の職員など、一人ひとりがイキイキと働ける職場環境を整備している

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